土俵際のネタニヤフ首相?




追い詰められて、とうとう最後のセリフを言ってしまったネタニヤフ首相。

同氏は先日も、アメリカ議会での演説で、アメリカとイランが協議中の核
合意(イランの核開発を制限する見返りに同国に対する経済制裁が緩
和される)に対し、猛烈な非難を浴びせたりして話題をさらったばかり。

アメリカとイランの関係が改善されるとなると、サウジアラビアとアメリカ
の関係はどうなるのか?これまで、「イラン憎し」のサウジとイスラエル
は、「敵の敵は味方」ということで関係を深めてきたこともあり、サウジの
アメリカ離れがより一層進むような気がするが・・・そう単純な話でもない
ようである。

現在、新国王サルマンのもと、サウジ政権の中枢を担っているのは内
務大臣兼務のまま王位継承順位第2位となる副皇太子兼第二副首相
に就任したムハンマド・ビン・ナーイフである(注目のバンダル・ ビン・ス
ルタン王子は国家安全保障会議事務総長兼国王顧問の職を解かれ、
遂に表舞台から姿を消してしまった)。
ナーイフは元皇太子であった父親(サルマンの同母兄)と同様に、アル・
カイダの掃討に執念を燃やしており(自身もアル・カイダの自爆テロで
負傷した)、親米派としても知られている。
まあ、要するにスデイリー・セブンが政権を掌握したということであるが、
最近はどうやら、「イラン憎し」の外交方針を転換してしまったようにも
思われる。

そうなると、いよいよ以てイスラエルは立場がない。国民は「ネタニヤフ
政権にはもううんざり」しているという話で、選挙結果がどうなるか。

中東情勢はとにかく複雑怪奇極まりないが(ISとサウジは元々近い関
係にあり、イラン牽制の道具として使っていた訳であるから)、当面は
このナーイフ副皇太子がどんな対イラン、対IS政策を打つかによって
見えてくるものがあるだろう。お金の無いエジプト政府に、フランスの戦
闘機を購入する資金を提供したのも多分サウジだろうし・・・。

いずれにしろ、もう「イスラエルvsアラブ」とか、「パレスチナ国家承認」
云々などと言う、古臭い争点だけでは計り知れない事態に、世界が突
入していることだけは間違いない。

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