井山裕太棋聖 囲碁界史上初の7冠達成

7大タイトル(棋聖・名人・本因坊・王座・天元・碁聖・十段)
独占、おめでとうございます!

4月20日、井山裕太棋聖が前人未到の大偉業を達成されまし
た。井山棋聖の名は、かの本因坊道策や秀策らと並び称され
ると共に、その棋譜は後世に受け継がれる偉大な記録となりま
した。

次は世界戦ですね。活躍を大いに期待しております。
是非、頑張って下さい。

と、心から井山君を讃えつつ、その一方で、棋聖の将来を陰な
がら憂うる次第です。

井山君の台頭は、「平成の四天王」と称される張栩、山下敬吾、
羽根直樹、高尾紳路の四人が年齢的に、棋士としてのピーク
を過ぎつつあった時期と重なり、四人の衰退と共に、一人抜き
ん出てトップに躍進した感があります。
また、残念なことに、井山君と同年代の棋士に実力伯仲の良き
ライバルが居らず、それでここまで独り勝ちすることが出来た、
というのが実際であろうかと思われます。

要するに、井山君を取り巻く我が国の現状は、「周りが弱すぎる」
としか言いようがありません。中韓の一流棋士から見れば、日本
のレベルで7冠を達成しても、「だから?世界で戦うなら、それくら
い当たり前」。
7冠を保持するために、低レベルの国内棋戦に追われて心身を
消耗していては、ハイレベルな中韓を相手取って満足に戦えない。

ということは?・・・世界で覇を競いたいのなら、日本に居てはい
けない。日本で棋士を続けるならば、これ以上の成長を望めない
ばかりか、なし崩し的に落ちていくだけ、です。

ここが、世界規模で競技されている囲碁と、日本国内で完結して
しまう将棋との決定的な相違点であり、将棋の羽生九段が7冠を
達成したのとは訳が違います。

もちろん、来年も引き続き、7冠を保持できると考える人はまず
居ない(本人を含めて?)でしょうから、その意味でも、後は落ち
ていくだけ、です。

でも、正直に言って、私は “棋士として” の井山君には余り関心
がありません。これから井山君が “人として”、どのような道を選
ぶのか、いかにして “7冠棋士・井山裕太” を手放していくのか、
そちらの方にこそ余程興味をひかれます。

勝者は常に孤独ですね。その心情を思うだに、胸が痛みます。
…余計なお世話ながら。

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